第56週(第223回〜第226回)

第223回配信(2008.10.9)
【憤怒(ごせ)ェ焼ぐな】その13(マタイ5:21〜26)
◆マタイ5章26節のケセン語訳を標準語風に訳すと、【しっかりと語っておくぞ。最後の五十円玉一つ弁済するまでは、其処を出る訳には 行かないぞ。】となります。<続く>(「ケセン語訳聖書を楽しむ会」より熊谷雅也が要約)※ケセン語訳聖書の情報はイー・ピックス出版 http://www.epix.co.jpへどうぞ

第224回配信(2008.10.13)
【コーヒーブレイク】その12 〜棄(な)げる〜
◆マタイ5章13節のケセン語訳に、【〜ただ、外さ棄(な)げらィで、人に踏まれるばんだ。】(〜ただ、外に棄(な)げられて、人に踏まれるばかりだ。)という文章がありました。◆標準語で「なげる」といえば、「ボールを投げる」などと使いますが、気仙地方では「捨てる、遺棄する」ことを「なげる」といいます。意味がわかるようケセン語訳では「棄(な)げる」と標記しています。◆例えば気仙で「ゴミをなげて来る」といえば、ゴミステーションにゴミを“棄て”に行くことです。決して、ゴミ袋をポーンと遠くに“投げ”て来るわけではありません。(イー・ピックス出版/熊谷)

第225回配信(2008.10.14)
【コーヒーブレイク】その13 〜強固(ぎっち)ど〜
◆マタイ5章26節のケセン語訳に【強固(ぎっち)ど語(かだ)っておぐべァ。最後の五十円玉ァ一つ 弁済(まや)うまでァ、其処ォ出はる訳にァ 行がねァぞ。】とありましたが、「ぎっちど〜する」というケセン語は、「しっかりと、確実に、念を押して〜する」という時に使います。◆例えば「間違いのないように、ぎっちど語って聞かせた。」(間違いのないように、しっかりと語って聞かせた)というように使います。ケセン語訳では、意味を理解しやすくするため「強固」という漢字を当てて、「強固(ぎっち)ど」と書き表しています。(イー・ピックス出版/熊谷)

226回配信(2008.10.15)
【コーヒーブレイク】その14 〜憤怒(ごせ)ェ焼ぐ〜
◆マタイ5章21節で、「憤怒(ごせ)ェ焼ぐ」という言葉が出てきました。ケセン語で「ごせェ焼ぐ」というのは「怒ること」をいいます。◆ケセン語訳聖書では意味を理解しやすいように、「憤怒」の漢字を当てて「憤怒(ごせ)ェ焼ぐ」と書き表しています。◆「気持ちは分かるが、そんなに憤怒(ごせ)ェ焼ぐな」(気持ちは分かるけれど、そんなに怒るな)などと使います。(イー・ピックス出版/熊谷)

※写真は2006年9月、日本キリスト教団山形六日町教会で行われた山浦さんの講演風景