第8週(第31回から第34回)

ローマ教皇ヨハネ・パウロ二世に献呈さ

第31回配信(2007.11.5)
【旧約からの引用の背景にあるもの】その1(マタイ1・23)〜インマヌエル(=神共)〜
◆マタイの1章23節に【「見よ、おとめが身ごもって男の子を産む。その名はインマヌエルと呼ばれる。」この名は、「神は我々と共におられる」という意味である。】(新共同訳)とあります。◆ケセン語訳聖書ではインマヌエルを『神共』と訳しています。インマヌエルというのは「神様は一緒だ」というヘブライ語です。インマヌエルという言葉は、気仙の人に通じませんので、意味で訳して『神共』としました。◆これは預言者の言葉ですが、マタイはこの言葉を根拠にして、イエスの誕生はあらかじめ預言されていた、と主張しています。(「ケセン語訳聖書を楽しむ会」より熊谷雅也が要約) ※ケセン語訳聖書の情報はイー・ピックス出版 http://www.epix.co.jpへどうぞ

第32回配信(2007.11.6)
【旧約からの引用の背景にあるもの】その2(マタイ1・23)〜「処女懐胎」に繋がる「娘」〜 ◆この箇所を旧約聖書で見ると、かつてイスラエルが強国に攻め滅ぼされそうになったとき、預言者が王様を元気づけようとした背景がありました。◆「見よ、娘が孕んで男の子を産む。その名は『インマヌエル=神様はわれわれと共にいらっしゃる』という名なのだから、それまでの期間頑張りましょう」と王様を励ましたのです。◆ここで「娘」というのは「処女」という意味ではなく「若い女」というに過ぎないのですが、この言葉が後に「処女懐胎」の考えに繋がって行きます。(「ケセン語訳聖書を楽しむ会」より熊谷雅也が要約) ※ケセン語訳聖書の情報はイー・ピックス出版 http://www.epix.co.jpへどうぞ

第33回配信(2007.11.7)
【旧約からの引用の背景にあるもの】その3(マタイ1・23)〜子を産むまでの期間〜 
預言者が、「若い女が妊娠して男の子を産む」という言葉を用いた真意は、およそ9ヶ月くらいの期間を耐えればきっと道が拓ける、ということを言いたいがためでした。◆妊娠から出産までの期間は太陰暦では10月10日。太陽暦ではおよそ9カ月です。このくらいの期間をじっと我慢して耐えれば、きっと道が拓け、神様がわれわれと一緒にいるようになる。だから「右往左往するな」という意味なのです。◆マタイはその箇所を「キリスト誕生の預言」として新約聖書に持ち込んだのです。しかし、それは間違いです。では、なぜそのような無理な引用をしたのでしょうか?(「ケセン語訳聖書を楽しむ会」より熊谷雅也が要約) ※ケセン語訳聖書の情報はイー・ピックス出版 http://www.epix.co.jpへどうぞ

第34回配信(2007.11.8)
【旧約からの引用の背景にあるもの】その4(マタイ1・23)〜ユダヤ教新興宗教〜 
福音書の中にはたくさんの預言(旧約聖書からの引用)が出てきます。とくにマタイは引用を好んで使っています。でも、それを一つ一つ見てみると、かなりでたらめが多いのです。◆ではなぜ、そのようにデタラメともいえる引用をしなければならなかったのか…。そこには「キリスト教は『ナザレ派』と呼ばれるユダヤ教新興宗教だった」という背景がありました。(「ケセン語訳聖書を楽しむ会」より熊谷雅也が要約) ※ケセン語訳聖書の情報はイー・ピックス出版 http://www.epix.co.jpへどうぞ
※写真は、ローマ教皇ヨハネ・パウロ二世に献呈されたケセン語訳聖書が入った手文庫

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<「さわりで読むケセン語訳聖書」を購読する方は下記から>
■ 携帯電話で購読する場合
http://mini.mag2.com/i/m/M0072168.html
を入力して、登録サイトへ行き[登録]ボタンを押します。
([解除]の時も登録サイトから簡単に解除できます)
■ パソコンで購読する場合
http://mini.mag2.com/pc/m/M0072168.html
を入力して、登録サイトへ行き[アドレス]を入力して[登録]ボタンを押します。
※ 登録になると月曜日から木曜日まで週4回、配信されます
(解除はいつでもできます)
 なお、山浦玄嗣さんの著作について詳しく知りたい方はイー・ピックス出版までどうぞ。