第26週(第107回から第110回)
第107回配信(2008.3.17)
【悪魔とは何か】その4(マタイ4:1〜11)
◆マタイ4章1節をケセン語訳では【さでその後、神様の息ァ ごォごォど吹いで来て、ヤソァどごォ 高地(やま)の荒野(あれの)さ 吹っ飛ばすた。人の心の闇に巣ゥ食う憑物(つぎもの)に 心ォ試されべっての事だった。】(さてその後、神様の息がごォごォと吹いて来て、ヤソを 高地(やま)の荒野(あれの)に 吹っ飛ばした。人の心の闇に巣食う憑物(つきもの)に 心を試されようとしてのことだった。)としました。◆新共同訳では4章1節の主語は「イエス」になっていますが、ギリシャ語の原典では「プネウマ」が主語になっています。ですから「プネウマ(神様の息)」がイエスを荒野にエックバロー(吹き飛ばした)という訳は、擬人的ではありますが決して意訳ではないのです。(「ケセン語訳聖書を楽しむ会」より熊谷雅也が要約) ※ケセン語訳聖書の情報はイー・ピックス出版 http://www.epix.co.jpへどうぞ
第108回配信(2008.3.18)
【断食】その1(マタイ4:2)
◆マタイ4章2節に【そして四十日間、昼も夜も断食した後、空腹を覚えられた。】(新共同訳)とあります。◆断食の目的はただ食べ物を摂らないということではなくて、断食によって心が澄んだ状態を得て、自分が生きる道はなんだろうかと模索することです。◆そこで最新のケセン語訳では、【ヤソァ それがら四十日の間、昼も夜も食い物ォ断って、ただひたすら 神様さ心ォ向げ続け、すっかり、最早(はァ)、飢餓(てァ)て すめァやった。】(ヤソは それから四十日の間、昼も夜も食い物を断って、ただひたすら 神様に心を向け続け、すっかり、もう、空腹で衰弱なされた)と訳しました。<続く>(「ケセン語訳聖書を楽しむ会」より熊谷雅也が要約) ※ケセン語訳聖書の情報はイー・ピックス出版 http://www.epix.co.jpへどうぞ
第109回配信(2008.3.19)
【断食】その2(マタイ4:2)
◆新共同訳で「空腹を覚えられた」とある言葉を、「飢餓(てァ)る」というケセン語を使って訳しています。◆みなさんも子どもの頃、夢中になって外で遊んでいる内に、腹がへって腹がへって、低血糖状態になってしまい、歩くこともできずに道ばたに倒れ込んでしまった経験があると思います。◆こんな時「はァ、この童子(わらす)ァ飢餓(てァ)ってだが!」(なんと このこどもは 腹をへらして倒れているぞ!)と言われたものです。(「ケセン語訳聖書を楽しむ会」より熊谷雅也が要約) ※ケセン語訳聖書の情報はイー・ピックス出版 http://www.epix.co.jpへどうぞ
第110回配信(2008.3.20)
【人はパンだけで生きるものではない】その1(マタイ4:3〜4)
◆マタイ4章3節に、【すると、誘惑する者が来て、イエスに言った。「神の子なら、これらの石がパンになるように命じたらどうだ。」】(新共同訳)とあります。◆最新のケセン語訳では【そうすてだれば、心ォ試す者ァ 居(い)しずり傍(そば)さ 寄さって来て、ヤソァ許(も)っつァ 声ェ掛げだ】(そうしていたところが、心を試す者が にじり寄るようにして傍に来て、ヤソに声を掛けた)と訳しています。<続く>(「ケセン語訳聖書を楽しむ会」より熊谷雅也が要約)※ケセン語訳聖書の情報はイー・ピックス出版 http://www.epix.co.jpへどうぞ
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